一握りの声楽家以外、1時間ものステージを歌い続けて聴衆を魅了できる人はいない。一般的な声楽家のステージで、前半・後半と分け、途中休憩を挟んで2時間のステージは暴挙だ。本人の音楽力や体力も大変だが、聴き手の辛抱は限界を超えているからだ。
せっかく切符を買ってホールにいらしていただいたのだから30分では高すぎる、と思われることもあるようだが、結婚式など全ての祝辞に共通する話だが短いに限るのだ。
広場で、自分も歌うが、参加者と一体になって歌い合うことや、参加者の歌を聴いて楽しむことが加わっていれば素晴らしいのだが、それは無理な話のようだ。
聴衆は聴く役だと思っているし、歌い手は自分の世界を披瀝して拍手をいただくモノだという概念から抜け出せないからだ。
でも歌い手の元に人びとが集まり、一緒に歌い出したくなる環境もあり、みんな楽しく一体化できる広場があることが素晴らしい、と思っていたがなかなか賛同する人が少なかった。これからそんな広場が当たり前になっていくと思っているが・・・