「読み聞かせ」という言葉は日常的に誰もが使っている。読み聞かせる、読み聞かせてやる、という凄い言葉に誰も疑わない。公民館活動や学校でも展開されていて既に市民権を得ている。どうして「朗読」、または「朗読プレゼント」とか「朗読交流」ではいけないのだろうか? ステージに立ったような錯覚がそういう言葉を生むのだろうが、でもその一番上手いスターはそれぞれ子どものお母さんだったりしているのだ。
もう一つ、文化会館が主要文化事業企画の一つに挙げている「アウトリーチ」というのがある。これも芸術が素晴らしいので普段触れることのできない人びとに出向いて行って見聞させる事業だ。上から目線の言葉はもう要らないのではないか? と提言を文化会館にしたことがある。簡単な話し「出前公演」であり、文化会館を神社にしたら、参拝できない人向けに「お御輿興行」する企画になっている。それが文化会館の宣伝も兼ねるなら「キャラバン隊」にもなるが、出前が美味ければ本店に食べに行かなくても済む話になる。ともかく偉そうな言葉でなく、重要な企画だと思うなら文化会館のステージと同じ品質が伝わる「スペシャル公演(○○編)」の方が立派だと思う。