日本の現代音楽に関する名曲の話を綴ってきた。曲をつくる人、つまり作曲家に話を向けたら、これまた数十回の連載になってしまう。そのくらい日本には偉人が多いのだ。
最近の話の一部をしよう。タレントとしての実績に目を向けがちだが、例えば、芥川也寸志・黛 敏郎(敬称略、各故人)の実力は常人の努力では届かない世界と交信した結果を私たちに聴かせてくれているようだ。つまり音楽・ミューズが微笑む源泉を私たちに振舞ってくれているようなのだ。
口の悪い人は、音で感じる世界を見て書いている、と評価する人もいる。聞こえてくる音と同化して書いていないところが問題かもしれない、というが・・・
しかしどう評論しようと、作曲年代の世界の音楽動向を伺ったとしても、勉強すれば表現できるという範疇を超えているように思える。
TYや映画、舞台の音楽外の作品そのものを聴かれると、誰もが何か背筋がゾ〜とする感動をえるかもしれない。